2013年12月8日日曜日

ガールズブログ“Candy”に集う新世代女子のネット自意識がアブナい?

JS、JC、JKと略される女子小中高校生のネット上での自己アピールが、危なっかしい。プロフサイト、ラインにフェイスブック、ツイッターや動画サイトはもちろんのこと、最近では「1番可愛いガールズブログ&プロフ」と称されたアメーバのブログサービスCandyが彼女たちの支持を集め、極端に加工され、化粧を施したようなキラキラの自撮り写真がページを飾る。

まだ「女児」とも呼べるような小学生から高校生まで、一般の子どもが芸能人や「読者モデル」を真似て、日常のあれこれをブログに載せる。見知らぬ人からの「可愛い!」の賞賛コメントに有頂天になり、固定ファンが増えると「自称アイドル」と名乗って、それらしいアイドルごっこを始める子もいるという。

一般の子どもが有名人のまねごとをして、「新しい自分」に酔う。酔うだけなら、その「イタさ」も可愛らしさの亜種として、いずれ振り返って笑い話にすればいい。しかし、「ネットは誰が見ているかわからないから個人を特定できるような情報を載せてはいけない」という学校や家庭でのネットリテラシー教育が、全ての子どもに普及徹底されているわけではない。自分の身にふりかかりかねない危険としての実感が乏しいが為に、セキュリティ上、見ていて不安になるようなプライバシーの開陳が踊る。あるいは外から見えない人間関係の中で追い込まれてゆく。その結末としての事件を目にする機会も多かった、2013年だった。

物心がついた時には携帯やパソコンが当たり前のように生活の中や手元にあった子どもたちの間で、ネットリテラシーの格差が広がる。ネットとどう付き合い、ネットを通して人とどう付き合うか。日本で起こっている子どもとネットの問題は、既に(日本の子どもたちに輪をかけて自己主張欲求の強い文化ならなおさら)世界中で共通の、社会問題でもある。 

各種プロフサイトや各種SNSを駆使して、自分のリア友だけでない、大人とも繋がる日本の新世代女子たち。もちろん、功罪はある。大人の側は犯罪などを意識して眉をひそめがちなのだが、しかし、その動機は悪いことばかりでもない。彼女たちの自己顕示と発信は、自分を市場に出して「自分の価値を測る」という、社会化作業の一つなのだ。 

もし大人にSNSを止められ、ブログを削除させられても、彼女たちはいずれ別の方法を探して、同じような自己発信とコミュニケーションを続けるだろう。市場での自分の価値を知り、自分の魅力を知り、それをもとにどう稼ぎ、生きるかを探る。ネットで育った世代は、自分自身をマネタイズする力を、ネットで身につけるのだ。

(河崎 環)


文・All About News Dig編集部(All About )
ネタりかより引用しました。

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