2014年2月20日木曜日

自動車各社の工場再開 大雪被害、フル生産態勢に想定外の痛手

記録的な大雪の影響で、部品が届かず操業を停止していた自動車各社の工場が19日、いずれも復旧した。部品が到着したことから19日夜以降の操業にもほぼめどがつき、通常体制となった。東日本大震災で供給網(サプライチェーン)の寸断による操業停止を経験した自動車各社は、調達先を複数化するなどの対策を講じてきたが、万全でないことが浮き彫りとなった。
 富士重工業は19日、未定としていた群馬県の全工場を同日夜から通常操業すると決めた。「高速道路が寸断された状況が解消され、部品供給が確保できる状態に戻ったため」(同社)という。ただ、20日以降の操業については引き続き注視するという。
 同様に日産自動車は、部品の到着を受けて栃木工場(栃木県上三川町)の生産を18日夜から順次再開し、19日早朝には通常操業に戻った。操業停止中も「従業員の出勤に影響はなかったので、(設備の)改善活動などに充てた」という。
 このほかトヨタ自動車は生産を止めていた豊田市、田原市の計4工場すべてが18日に復旧し、20日以降も通常通り操業する。ホンダも寄居工場(埼玉県寄居町)の操業を18日午後から通常体制に戻した。
 各社の工場は、4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要や新車の投入によりフル生産が続いていた。少しでも多くの出荷が必要な時期だけに、生産停止の影響は少なくない。
 東日本大震災以降、自動車各社は調達先の多様化や、部品在庫を多く持つなどの対策を講じてきた。だが、「フル生産が続く状況で、部品在庫の積み増しができなかった」(自動車大手)ことから、大雪による“想定外”の操業停止に追い込まれた。記録的な大雪は、物流網を含めた生産体制に重要な経営課題を突き付けた形だ。
msn産経ニュースより引用しました。

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