2013年9月4日水曜日

日本では定番メニュー… 留学生も驚く“丼みたいな”イタリアン

 
ミーゴレン
「熱々と冷え冷えに驚いた」「ミラノ風ドリアって何?」―。全国各地にご当地ラーメンが誕生するなど“麺大国”日本は外国人からどのように見えるのだろうか。世界の麺料理についての調査に協力してもらったソーシャル多言語コミュニティ「OKWave ありがとうでインターンとして翻訳などを手掛けている留学生2人に話を聞いた。
インドネシアから来たアメリアさん(22)は2009年に来日したが、母国の代表的な麺料理「ミーゴレン」を日本で食べたことはないという。ニンニク、唐辛子、魚醤を使った焼きそばのことだが、「インドネシアで食べた方が美味しいと思う」からだ。
 来日後にタイ料理店に入ったことはあるが「本場はもっと辛い」。日本人の味覚に合わせたアレンジでは物足りないらしい。
 一方、日本で驚いたことは「熱々の麺を食べること」。初めてラーメンを口にしたときのことを「舌が痛くなった」と振り返る。しかし、濃厚な豚骨味は大変気に入ったそうで、5分ほど放置し冷ました後に食したという。
 麺が伸びてしまったのではないかと心配になり、「ズルズルズルと音をたてながら空気と一緒に麺を吸い込めば、熱々の麺でも食べることができる」と伝授したが、困ったような表情を浮かべていたことは残念だった。
店によっては氷を入れることもある「冷やし中華」を教えたところ、「インドネシアでは冷たい麺も食べません」とさらに驚嘆した様子で、「そういえばトムヤムのつけ麺を食べたことがある。美味しかった。パスタのつけ麺もあるけど、これは微妙だった」と思い出したように話した。インドネシア独自の料理の中では、カップ麺を除き、麺を汁に浸す食文化はないそうだ。
 続いてパスタ文化の“総本山”イタリアから昨年10月に来日したタリサさん(24)に話を聞く。中学の頃から日本の歴史・文化に興味を持ち出したという日本大好き女性だが、納豆や明太子や生ウニを絡めたりとガラパゴス化が著しい和風パスタについて厳しい意見を持っているのではないか? 恐る恐る質問を切り出したところ…。
 「イタリア料理店でアルバイトをしてますが、とても美味しいです」とにっこり笑顔で回答。「パスタとキャベツの組み合わせにはびっくりした」と奥が深そうな疑問を呈することもあったが、「イタリアに帰ったら日本のパスタが懐かしくなりそう」とうれしいお言葉をいただけた。
 麺王国の面目躍如といったところだが、「パスタは良いけどピザはちょっと…」と表情を曇らす。「ケチャップをかけるのは絶対無理。ちょっとしょっぱくなる」とピザには辛口評価を下した。「オラ東北の生まれだから、これぐれえしょっぺえ方がいいだ」と弁明したかったが、驚かせてはいけないのでグッと我慢する。
 「日本のメニューで一番驚いたのはミラノ風ドリア! ドリアはイタリアにはありません」と声は一段と大きくなる。米飯の入ったグラタン料理だが、ネットで調べたところ、日本の老舗ホテルが大正時代に創作したものらしい。知らなかった。
 それでも「丼みたいでイタリアの日本料理だと思った」とユニークな意見を披露し、「ナポリタンもイタリアにないけれど、どちらも美味しいです」と好感を持って受け入れてくれた。
 2人との会話は麺を中心に歴史、文化、風習へと幅広く展開された。麺は世界をつなぐ―。今回の調査は麺を軸にした“草の根外交”の可能性を感じさせる締めくくりとなった。
産経ニュースより引用しました。

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