2013年11月14日木曜日

一発屋芸人から“泣けるパラパラ漫画”で再ブレイクした鉄拳

少し前までは、一発屋芸人だった。現在は、絵コンテ芸人、イラストレーターになった。芸歴16年の鉄拳。およそ3年前は、お笑い芸人を廃業しようとしていた。しかし今は、その芸術性高い筆を武器に、“泣けるパラパラ漫画”という未開発のジャンルを開拓。見事に、当てた。

 出世作となった『振り子』が世に出たのは、フジテレビ系で昨年3月に放送された深夜番組『ワンフレーム』。ここで、男女が出会って結婚、夫が浮気し、酒におぼれたことで、妻が病に伏せ、病状が悪化するまでの長い人生を、振り子のなかで濃密に描いた動画の漫画を発表。すると、イギリスのロックバンドがミュージックビデオに起用。YouTubeの再生回数がまたたくまに300万回を超え、イギリスのロック部門で世界1位になったことで、話題騒然。イラストレーションのオーダーが相次いだ。

 パラパラ漫画でブレイクしたピーク時は、週に5本あったテレビのレギュラー番組が、今は1本。早朝の『おはスタ』(テレビ東京系列)のみで、残りの6日は漫画に充てる。それでも何千枚の漫画を完成させるには時間が足らず、保証会社、携帯電話、飲酒運転撲滅、ジャパニーズポップスのミュージシャンやアイドルのミュージックビデオなど、ジャンルを問わず、オファーは絶えない。

 今年は、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』のアニメーションを担当。同番組で、小泉今日子演じる天野春子が歌唱した『潮騒のメモリー』のCD初回限定版のジェケットにも起用された。現在は、フジの月9ドラマ『海の上の診療所』のエンティングのタイトルバックを手がけ、この漫画に乗せて流れる歌『太陽の女神』(家入レオ)は、今週のCD売り上げランキングでトップに輝いている。

 みずからの腕で、2度目の運を引き寄せた鉄拳。レギュラー16本まで上り詰めた有吉弘行が「再ブレイク芸人」、「2発屋芸人」ともてはやされるなか、鉄拳も実は、ホームランバッターになっている。(伊藤由華)
ネタりかより引用しました。

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