2013年8月8日木曜日

頭を悩ます自由研究 サイトにはヒントいっぱい

六本木ヒルズで開かれた街づくりワークショップ。
子供たちは、住民の意見を反映させた魅力ある街を
ブロックで作った =1日、東京都港区
夏休みも中盤-。休み中の宿題の進み具合が気になる時期だ。中でも、親子で頭を悩ますのが自由研究。既に研究テーマが決まり、完成に近づいている場合はいいが、全く手をつけていない場合も…。さあ、今から取り組もう-。(村島有紀)
 ◆テーマで検索
 「学研キッズネット」は、ウェブサイト上のアイデアデータベースで523の自由研究テーマを紹介している。小中学生の学習雑誌に掲載した過去の実験や研究、学研教育出版の編集部が独自に考えた研究などで、年々追加。対象学年、日数、性格診断や占いでテーマを決めるサイトもある。
 例えば、「塩」と打ち込むと、塩を使ったせっけんづくり▽海水からの塩づくり▽塩で温度を下げてジュースをアイスにするアイデア-など26件が表示。担当の望月美香さんは「データベースはあくまでアイデアのヒント。実験も紹介した通りにできないことが多い。自分で別の実験を考えたり、『なぜだろう』と疑問を持ち、その先につなげたりすることが目的です」と話す。
 また、夏休みは、博物館や美術館、企業主催の工場の見学など、特色あるイベントが多い。体験をまとめ、自分なりの考えや発見を記すのもいい。
 六本木ヒルズを開発した森ビル(東京都港区)は6年前から、夏休み期間中に「ヒルズ街育プロジェクト」を実施。プロジェクトの一つ、街づくりワークショップ「街づくりの“ヒミツ”探検ツアー」では、住む場所▽働く場所▽にぎわいをつくる-などの条件を課し、事前に用意した多様な住民の意見に合う街をつくるため、子供たちに議論させる。
 今月1日のツアーでは、3班計13人(小学3~6年)の子供たちが、ビルの間をジェットコースターが走り抜ける街や、温泉や茶道教室があり、高齢者や外国人の意見に配慮した街をつくった。
 広報室の秋田朋宏さんは「1人で考えた方が街はつくりやすいが、異なる意見を出し合い、議論して集約するのが街づくり。ツアーを機に、自分の住む街にも興味を持ってほしい」。
子供の自由研究に親はどこまで関わるべきか。

 学研の望月さんは「親は『手を出さない』のが原則。ただ、日頃から『どうしてだろうね?』と子供に問い掛けをし、子供自身が疑問を持ち、それを解決する姿勢を後押しするといい。失敗も含め、自分で考えたことそのものが立派な研究。研究する過程が大事」とアドバイスする。

 毎年、小中学生を対象に「自由研究相談教室」を開催する熊本大の渡辺重義准教授(理科教育)は「実験材料を全て準備して、結果まで導くと研究にならない。適度なアドバイスが大切。簡単に『分かった』と満足せず、新しい課題が見つかると、研究が探究へと発展する。自由研究を通して、もっと『知りたい』と思えたら大成功」と話している。

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【主な小中学生向け自由研究サイト】 

 ◎学研キッズネット『夏休み!自由研究プロジェクト2013』 

 ◎ヤフーキッズ『自由研究お助けガイド!』 

 ◎ベネッセ教育情報サイト『夏休みの自由研究解決策特集』 
産経ニュースより引用しました。

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